トマトの作り方
トマトは新しく作る場所や新しい土ならそんなに難しくありません。日当たりがよく、じめじめしていない場所が好ましいですが、注意としては病気にかかりやすいので充分対策を立ててください。
育て方のポイント
1.連作をしない(畑の準備)
ナス科の野菜なので、連作は嫌います。4~5年使っていない日当たりのいい場所を選びます。
2.わき芽を摘んで1本仕立てに
主枝だけを伸ばし、1本仕立てにするのが普通です。わき芽摘みは、晴天の日を選んで行いましょう。
3.雨よけ栽培のすすめ
雨や気温の変化が大きいと生育が不安定になり、病気や裂果などの発生が問題となります。雨よけをして栽培をすると、安定した生育が望めます。
畑の準備(坪当たり)
- 1.苗植え1~2週間前になったらチャンピオン堆肥10㎏を散布してよく混ぜてください。
- 2.苗植え5~7日前になったら、畦を立て元肥を施します。配合肥料、化成肥料等を300~400g施し、全層に鋤きこみます。
苗の植え方
地温が16℃以上で、晩霜の心配が無くなる5月中旬以降に植えます。それ以前に植えるときはマルチ、トンネルをします。畦幅60cmくらい、株間30~40cmとします。
第1花房の開花始めかその少し前くらいで定植。定植したら充分灌水してください。追肥は液肥で灌水と一緒に与えるようにします。
●苗の植え方
- 1.畑に植え穴を掘る
- 2.穴にハイポネックス1000倍を施す。
- 3.苗をやさしく鉢土ごと植え、土を軽くかける。
- 4.植え付けは、鉢土の表面から2~3cm上まで土をかける。
【露地栽培】
【トンネル栽培】
管理
1.支柱立てと誘引
支柱は植えつける前に立てます。支柱はカラー鋼管で行い、太さは16~20m/mで長さは1m80cm位のものを使用します。
植え付け後は直ち に支柱と苗を結わえます。一番下はヒモで結わえ、その上からはカラータイ、ヒモ等で軽く押さえます。
茎が太るのに支障ないようにゆとりを持たせて8の字にしばります。
2.摘芽と摘心(頂上の心をとめる)
主枝の側芽は、早い内にかきとり、主枝一本仕立てとします。道具を使わず手でかきとって下さい。主枝の摘心は収穫打ち切り予定の50~60日前に行い、1番上の葉3枚を残して頂上の茎が太くならないうちに摘心します。いずれの作業も太くならないうちに行い、晴天の日を選んで作業しないと、疫病の元になるので注意して下さい。
【芽かき】
【摘心】
3.ホルモン処理
着果を確実にするためにトマトトーン処理をすることがあります。処理の仕方は低温期(20℃以下)のときは50~80倍で、高温期(25℃以上)のときは100~120倍で処理します。
1ヶ所の花が3~4個開花し、1番最初に開花した花がしおれ気味のときに、チューリップ型噴霧器などで花にかけ、葉や幼い芽にかからないようにして下さい。
4.追肥
トマトの場合、元肥にチャンピオン堆肥が入っているなら、最初のうちは肥料をあまり気にしなくとも良いです。しかし、追肥には充分気をつけ、早めに行って下さい。
生育状態を見ながら、第1回目は、1番花が着果し、ピンポン玉くらいになった頃に行い、第2回目以降は2~3週間ごとに追肥します。ハイポネックス1000倍か、化成肥料、配合肥料100gなどを目途にします。3回目頃から過リン酸石灰300g(坪当たり)を水に溶いて施して下さい。
5.敷きワラ
夏は畑の乾燥と地温の上昇を防ぐために畦全体に敷きワラをします。
6.摘果
大玉トマトは悪玉を除いて4~5個に摘果します。収穫目標は、上手な人で6~7段。普通の人で4段くらいにしましょう。ミニトマトは出来るだけ多数です。
- 1.支柱を立てること。
- 2.元肥はチャンピオン堆肥を主にし、肥料は少なめに、追肥は多めにやる。
- 3.日当たりの良い場所に作り、丈夫な生育をさせること。
- 4.高温、乾燥期には敷きワラをすること。
- 5.芽かきや摘心は早めに行い晴天の日にやること。
- 6.病気が出やすいので予防に心がけること。
病害虫防除
- 1.葉カビ病・斑点病・疫病等が発生するのでビスダイセン水和剤、ダコニール600倍などを散布します。
- 2.灰色カビ病には①の他にベンレート水和剤2000~3000倍液等を散布します。
- 3.アブラムシ防除にはマラソン乳剤1000倍等を殺菌剤に混用して時々散布します。
- 4.農薬の散布は予防を主として、発病前から7~10日ごとにむらなく散布してください。